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>新規ページはこちら<『シュトヘル 悪霊』第4巻 レビュー・感想です。
シュトヘル 4 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)" 生涯をかけた仕事は命そのものになる "
" 命をかけるべきものになる。 "
" 命をかけぶべきものがあるという言葉は病だ。 "
" この病が跋扈する度に大勢が死ぬ。 "
作品評価:
★★★★★
[0回]
さて、第4巻。
鈴木さんを救う決意をし、シュトヘルとしてユルールのいる時代へと戻った須藤。
旅をするその道中、野盗に襲われた一行。
シュトヘルの死を経て、ユルールの甘さが徐々にきえてきている様な…。
たまに、恐ろしいほど非情な顔になります。
そして、ハラバルのことを兄と呼ばなくなる。
シュトヘルの仇だから…と。
一方、番大学院を攻めているハラバルの元へ大ハンの伝言を伝えにやってきた使者。
モンゴル人でも西夏人でもない、ヨーロッパ人の女。
彼女の名は
"ヴェロニカ"そして、番大学院にて
番大学院長"吉祥山(グルシャン)"とまみえるハラバル。
吉祥山、最後まで自分の信念を貫き通した姿はすばらしかったです。
なにを隠そうこの人が、玉花の父親、つまりハラバルにとっては祖父にあたる人です。
お互いそんなことは知る由もありませんが、吉祥山はハラバルの言動 に娘玉花の面影を見ます。
吉祥山は西夏の文字を守るためとはいえ、娘の玉花を玉音同を埋めておく道具として扱ったことを心のどこかで悔いているようです。
とりわけ書を愛した娘を文字もない草原の一族に嫁がせたことを悔いていたのかもしれませんね。
しかし、番大学院長として…
" 生涯をかけた仕事は命そのものになる "
" 命をかけるべきものになる。 "対するハラバルは…
" 命をかけるべきものがあるという言葉は病だ。 "
" この病が跋扈する度に大勢が死ぬ。 "" この病の者は目の前の人間を見ない。 人間を道具とし恥じることもなく同胞・眷属を顧みない。 "" ・・・守るべき者を。 "まるで、娘と話しているかのように感じ、吉祥山は返答します。
" —血や一族のみを守るならば人間は、永遠に縄張りを奪い合うだけの獣ではないか。 "どちらも正論なんですがね。。立場が違えば何が正しいかも変わる。
正しさは絶対のものではないんですよね。
戦争は正論同士、正しいもの同士がぶつかり合う。だから難しいし、悲しい。
対話の中ハラバルも吉祥山のことを認めます。或は本能的に血の繋がりを感じ取ったのかもしれません。
"俺はおそらくきさまを殺すべきではないのだ。"ハラバルのこのセリフは、吉祥山の高潔な人間性を惜しんだのかも知れませんか、それとも"同胞・眷属を顧みない"ことを否定した自分にとって、吉祥山も血の繋がりのある守るべき同胞であることを本能的に感じたのか…。
しかし、吉祥山も自分は"ここでしか死ねない"と…
避けられぬ二人の闘い。
勝負が決してもなおハラバルは
"きさまの魂が惜しい。 降れ!"と説得しますが、
"君にはわかっている。 私はここでしか死ねない。"吉祥山の覚悟に敬意を評しとどめを差すハラバル。。
"吉祥山。・・・きさまは、殺したくない西夏人だった。""俺の母も西夏人だ。"
"己の中に流れる西夏の血を、あすからは疎まぬ。"その言葉に、ハラバルとその母の名を問う吉祥山。
目の前の男が玉花の息子であることを知り"よく来た"と涙を流しながら崩れ落ちる。
さて、スドー達はというと、野盗のような金国の下卑た軍人に捕まり…。
なんとその隊長が"悪霊"を自称する偽シュトヘル。
虎の威を借る狐…というよりは狼の威を借るゴリラという感じですが。。
開戦前からモンゴルの屯所を奇襲する金国。
スドー達は三人共に樹に縛り付けられ待たされることに。。
金国の奇襲を受け、数人のモンゴル兵が不運にも縛られたスドー達のいる方向へ逃げ出し…
あらぬ疑いをかけ、スドー達に襲いかかるモンゴル兵。
その瞬間。。
モンゴルの血を求め"悪霊"が再び…。
冷ややかな"シュトヘル"の眼。
瞬時にのど笛をかみちぎり、モンゴル兵を噛み殺します。
ついにシュトヘルがいつ来るのかを把握したスドーでしたが、"おまえだけじゃユルールを守りきれない"と内に潜むシュトヘルを押し戻します。
ただ
"モンゴル兵を殺すため"だけにやってくるシュトヘル。
スドーが彼女を押し戻したのは"ユルールのことさえ"憶えていないからの様です。
なんとか押し戻したもののそのせいでスドーは疲労困憊。
そして、無意識のうちにユルールのことを見ていなかった自分に気が付きます。
改めてユルールと向き合うことを決めたスドー。
しかし、ユルールはシュトヘルを救えなかった自分を責め続けていました。
"・・・恥ずかしいよ。あの人に合わせる顔がない。""あの人に言ったきれいごとを、今自分が信じられてない。"と。
そんなユルールに頭突きで喝を入れたスドー。
"おまえダメだ。 ""オレもダメだ。 残念ながらダメ同士だっ。""だから恥ずかしいことないよな。ダメ同士ガンバってこうぜ。"
"オマエのきれいごとオレなら信じられる!"恥ずかしながらも"よろしく"と答えるユルール。
再び、共に歩みだした二人。。
ツォグ族はヴェロニカの進言により、"メルゲン"ハラバルただ一人を除いて皆殺しに…。
唯一族長は両手足を切断され、塔の上に晒されます。
おそらくヴェロニカがハラバルを挑発し、彼を殺す大義名分を得るためだったのでしょう。
しかし、他の誰もが反応できないほどの早さで矢をつがえ、父の息の根を止めたハラバル。
そして、モンゴルへの憎しみを静かに胸に秘め再びユルールを追う。。
さらに語られるヴェロニカの過去。
その美しさと、聡明さ故に…異教徒として、魔女の刻印をおされた彼女。
彼女の愛した女性シャキラ。
愛する人を殺され、信じていた人に犯されひとり、その憎しみを抱いてモンゴルへ辿り着いた彼女。
それぞれが胸の奥深くに憎しみの炎を燃やして…。
交錯する思惑の中、ユルール達はどう生きていくのでしょう??
とりあえずは金国から玉音同を取り戻さなくてはなりませんしね。
ユルールとスドーの仲が深まったのは良かったですが、ただでさえ現代人のスドーに武は期待できませんし、その上疲労困憊の満身創痍。
頼みの綱のシュトヘルはただただ憎しみの塊。
…かなりシビアな状況ですよね。
しかし、シュトヘルのかわりではなく自分自身ができることを探し始めたスドー。
いいですね。ユルールへの言葉もなんだか胸を打たれました。
とはいえ、モンゴルの次は金国ですか…。
難儀な旅ですね。
偽シュトヘルも出てきたしな(苦笑)
それにしても吉祥山はかっこ良かったですね。
自分の信念と役割を全うする姿勢。。
最後にハラバルの手に掛かったことも彼の中では救いだったんじゃないでしょうか。
いやはや、相変わらず名台詞、名シーンの嵐で…内容も非常に濃いので、またしても感想が長くなってしまいました。。
お付き合いいただきありがとうございました。
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